2008欧州弓道旅日記
 

 
2007年度「海外研修(弓道班)」引率 
 
2008年
 
2月7日(木)
13:00〜研修演武の稽古を3名の学生達が行う。私は会議のため遅れて道場へ。1つ的演武の稽古と最終の打ち合わせを道場にて行った。
 
2月8日(金)
出発日。5:50大学集合。剣道班とともに大学バスで6:00出発。私も自宅を6:00に出発し、昨年同様OHRで拾ってもらう。8:00成田空港着。出発早すぎないか<剣道部。両替換金。RATE CASH は159.97円。昨年よりは少し良い。8:30INO氏と合流・INO氏のお兄さんも見送りにいらっしゃる。第一ターミナル、Dカウンターでチェックイン手続き。5人で荷物の重さは118kg位? オバーしているはず。
弓はINO氏80ユーロ、我々は40ユーロを追加徴収された。初めてのケースだ。段々と厳しくなってきている様子。剣道班も竹刀について追加料金を取られたようだ。弓ほど長くもないのにかわいそうな話だ。今後は追加料金などを確認した上で航空会社を選択した方が良いかも知れない。特に、団体で行く場合は事前交渉も必要かも知れない。事前に連絡があれば、何らかの方法があったかも知れないような言い方をされた。国際化の折、弓道界は世界選手権や海外交流が増えることが考えられるが、航空機での移動では弓の長さが問題となることも多々あるだろう。弓道連盟として対応しておいても良いのではないだろうか。(Info:オーストラリア航空では弓を預けると追加料金を取られます!! 団体で行く場合は、弓をまとめて1つの荷物に! バラバラだと1本づつ取られます。)
INO氏と高速度撮影について打ち合わせをした。ISG先生企画の学内プロジェクトもスタートすることを話し、プロジェクト内ですすめてゆくことを確認。準備期間もほしいようだ。発射台が必要だが、筑波で借りるか、開発するか? 開発していただくのが一番良いが。
36ゲートから搭乗予定。とりあえず、150ユーロづつを学生に渡した。
定刻にウィーン空港に到着。入国検査に向かうも・・、ISGのPPTがないらしい。(T_T) 強制送還か!? バッグの中をあらいざらい探したが、ないようだ。急いで戻り、係員に事情を説明。まだ紛失物としては届けられていなかったようなので、女性の案内員が機内を探してくれた。待つこと数分、係員の女性がPPTをもって出てきた。上着を着るときに、座席に置いたのかも知れない(来年の学生>気をつけましょう)。早速、旅行記ネタと来年の学生のための指導マニュアルに加える項目ができた。(笑)
紅葉会のロベルト氏とマーチン氏が迎えに来てくれた。INO氏と私はロベルト氏の車で弓道場に向かう。ISGはブランコ氏の新たしいアパートにホームステイなのでマーチン氏が車で寄ってくれる。MNG、YMDの2人はマーチンさん宅にホームステイとなる。
18:00紅葉会定例稽古に参加。ホフさんも今日15:00頃ウィーンに着いたらしい。学生も疲れた様子であったが、皆で良い稽古ができた。
稽古後は2年前?ピザに手こずった店、NINOに行く。私とINO氏はフリターテンスープ。学生はオニオンスープ。5人で2つのピザを注文し、皆で分ける。これなら大丈夫かと思ったが、皆で分けても2つさえも食べきれなかった。紅葉会にごちそうになってしまった。
昨年と同じ、ペンションANNAに到着。明日は8:00に朝食をすることにした。明日ロベルト氏が9時15分にペンションに来てくれる。稽古は10:00〜18:00の予定。
 
2月9日(土)
12時に就寝したものの、例によって、3:00に目が覚める。それから、うとうと?寝たのか寝ないのかわからない状態で7:00起床。シャワーを浴びる。8:00朝食。お腹は空いた。セミナーについて簡単に打ち合わせ。高速度映像があるので、パソコンで見せても良い。INO氏が弓具の管理について話をしてくれる予定。籐の巻き替え方を実演していただく。ハンガリーの問題をホフさんと話す。ハンガリーの連盟についてであるが、すでに連盟を名乗っている年配の方がいるが、同氏(以前にあったことがある)が武弓会のセミナー来る予定とロベルト氏から聞いている。今後の事を武弓会、ヨゼフグループ、ソンバトヘイグループはよく話し合いをすべきであろう。ホフ氏は、「ハンガリー弓道家が判断するべき問題」という。あまり積極的にかかわるつもりはない模様。MOR先生が夏にブダペストを訪れる予定らしいので、よい方向に進展するとよいが。問題はソンバトヘイがいかに判断するかであろう。ホフさんも同様に感じているらしい。
 
セミナー1日目(9日)
 集合、挨拶
 挨拶のセレモニー(ホフ先生、MTO)
 午前射込み稽古
 1手チェック(適宜アドバイス)
 昼食(道場で)
 INO氏講義・実演
 射込み稽古
 集合、挨拶、後片付け
 夕食:アンビュランス
 
ホフ先生と一緒に、各自1手を拝見。2人づつ、アドバイス。ドイツ人バーバラさんは、30年の弓歴。旦那さんの仕事の関係でたまたまオーストリアに来て参加した。午後、INO氏の講義・実演。籐の巻き方を資料配布、説明しながら、実演していただいた。
セレモニー時の矢取りについてホフ先生から解説・実演があったので実演のお手伝い。ホフ先生、細かい! 
フロリアンの彼女が道場へ来る。フロリアンから預かったものを渡し、彼女からは手作りチョコレートを私たちに、フロリアンへ手渡す物も預かったので、学生にお願いする。運び屋にされてしまった。しかし、彼女の手作りチョコは美味でした。
セミナーを終え、夕食はアンビュランスへ元病院だったというレストランだ。以前にも来たことがある。子牛のステーキを注文。ISG、INO氏と少しずつ交換。マーチン氏から、過日NIT先生がウィーンにいらっしゃった件を聞いた。ウィーン、ハンブルク、フランクフルトへ、奥様と一緒にいらしたようだ。欧州との交流を考えていらっしゃるのだろう。ヨーロッパ人弓道家はあまり中国の弓道には関心がないように感じるが・・・。
 
2月10日(日)
目が覚めたら2時半。高速度ビデオをチェック。
8:15朝食。

セミナー2日目(10日)
 集合、挨拶
 射込み稽古(12射*)
 射技指導と今後アドバイス
 昼食
 Q andA
 INO氏、筈修正、指導
 高速度ビデオ鑑賞
 射込み稽古(12射*)
 学生演武(1つ的)
 集合、挨拶、記念撮影
 
 後片付け
 夕食:シーリング 5人で125ユーロ
 
明日の予定を打ち合わせ
8:00朝食、10:00ステファン寺院集合、ホーフブルグ、オーパ、周辺散策、カフェー、ナッシュマルクト、ショーンブルン宮殿。スポーツショップ、早めの夕食、フォルクスオーパでオペラ鑑賞の予定。
明日朝、精算を済ませておくのと、12日朝早くチェックアウトなので、ランチボックスをお願いしておかなければならない。
ホフ氏、ロベルト氏は12日朝、7:00頃車でブダペストへ行く予定。
 
2月11日(月)
朝食を8時にすませ、9:30ペンションを出て、シュテファンプラッツへ向かう。10:00合流し、シュテファン寺院見学、ケルシュナー通り?をペスト撲滅塔の方面へ。デーメルの店内を見学。何買わずに出た。王宮からホフブルクシアター、ラットハウスを散策。トラムでオペラ座前へ。カフェ・ミュージアムに入り、メランジェとケーキを注文。よく来るカフェだ。ナッシュマルクトを散策し、例によりケバブを食べる。今回は店の中で食べた。トルコの飲み物であるしょっぱいヨーグルトドリンクを飲んだ。イマイチかな? MNGとYMDは飲めなかったようだ。ここは、INO氏にみんなでごちそうになってしまった。
地下鉄でショーンブルンへ向かう。また、例によりリスに餌を・・。なんだか研修の観光がパターン化してきた。グロリエッテまで登り、記念撮影。

ウエストバーンホフへ戻り、スポーツ用品店で派手派手水着を買う。MNGは持ってきたらしいが、YMD、ISGは購入しないの? どうやら、温泉には入らないことを決め込んでいるらしい。ウェストエンドというレストランで早めの夕食。ケバブでお腹がまだ空いていないので、グラッシュスープを全員が注文。私はそれで済ませるつもりであったが、学生が「2つのサラダをみんなで食べましょう」というので、2種類を注文。「お腹空いたの?」・・・・・・、スープを飲み終わると学生は元気がない。・・・「サラダ・・、注文しなくてもよかったね・・」と女子学生。・・・やはり。精算をしようとすると、ブランコの彼女のバッグがないらしい(T_T) ・・やられた・・、物盗りのようだ。気をつけないと・・。
地下鉄でフォルクスシアター駅へ向かう。フォルクスオーパでマーチン氏と合流。奥さんと孫も来た。「チャールダーシュの女王」というタイトルのオペラを鑑賞。上の方の席で19ユーロの席らしい。今年も紅葉会からご招待を受けた。ISGは最後まで鑑賞? MNGは早くも夢の中へ。申し訳ない・・私も何度か夢の中へ(来年はオペラ×、美術館か博物館見学にしないかい?<来年の参加者)。地下鉄で帰路に向かう。ミーティングできないまま・・・、「えっ! 君たち、ここで降りるの!?」、「明日の予定はステイ先で確認シテッ!!・・じゃ、また明日! 解散!」、慌ただしかった。
 
2月12日(火)
6:15、地下鉄Zieglegasse駅で女子とマーチンに合流。U3でなんとか駅のバスステーションへ向かう。ISGと合流。7:15バス発。ブダペスト10:20着。予定より早かった。)ニメット・オルシさんが迎えに来てくれた。マリア、トマッシュ、アチラと合流。G のかかるアチラの車でアチラハウスへ。アチラハウスでホフ先生、ロベルト氏と合流。早速パリンカで乾杯(はじまった、ブダペスト!!)。
昼食へ向かう。ファーストフード店で、チキンとフライドポテト、サラダを食べる。あとでまとめてロベルトへ昼食代を支払い。道場に向かい、準備。13:00開始予定は、例により13:40頃となった。
ホフ先生、私で、ウィーンセミナーと同様に1つ的で日置体配1手。ホフ氏は初心者を担当。私は巻き藁の人から2人づつ射技指導を開始。
         
ブダペストセミナー 1日目
 集合、挨拶
 ホフ氏・松尾セレモニー
 射込み稽古・初心者指導
 的前指導・初心者ゴム弓。
 集合、挨拶
 
セミナーを終え、アチラハウスでパーティー。もちろんパリンカから。
久々にメールチェック。
80cmくらい!(ちょっと大げさかな?でも60以上は絶対にあった)ある巨大なピザをみんなでたいらげる。

ホフ氏と弓道ジャーナルの動向について語る。英語での弓道情報の大切さを実感。ホフ氏に中学校での武道必修化についても説明。
 
 
 
2月13日(水)
5:00起床。シャワー。
パソコンで日記の整理。3人で朝食、お茶を飲んで話しをしていたら、あっという間に時間が・・。9:00、アチラ、マリア、ホフ氏、INO氏、MNG、私はセチーニ温泉へ行く。ISGとYMDはアンドレアにつれられ市内散策。温泉は日本ほどすっきししない。様々な温泉があるが、どれも温度は日本の温泉より温めで、温水プールといった感じだ。名物のチェスを楽しむおじさんたちもいた。

途中でサンドイッチをごちそうになり、もう出るのかと思ったら、また入るらしい。MNGは寒かったようで、「サウナに行ってきます。」とサウナへ。私とINO氏はまた露天の温泉を楽しむ。
 
ブダペストセミナー 2日目
 集合、挨拶
 射込み稽古
 初心者ゴム弓・素引き、巻藁発射
 集合、挨拶
 
昨年も行ったレストランで夕食。ここの食事は満足する。
 
 
2月14日(木)
今日もゆっくり朝食とお茶の時間があると思ってリラックスしていたら、あっという間に9:00。ニメット、オルシさんがアチラハウスに来てくれて、INO氏と私は地下鉄へ向かう。オルシさんが今日は「バレンタインなので・・」と私とINO氏に、いわゆる義理チョコをくれた。マジパンいりである。寒そうに手をこするので、ホッカイロをあげた。ハンガリーにはないのかな? 地下鉄で3駅? ステファン教会(バジリカ)前に集合。しばらく待って学生たちがアンドレアに連れられて来た。アンドレアにもホッカイロをプレゼント。集合写真を撮ってから鎖橋へ。真ん中あたりまで渡り、パーラメントを見て、引き返す。有名なショッピング通り(名前忘れた)で買い物。チョコレートなど小物を買い込む。
ショッピングを終え、地下鉄、路面電車を乗り継ぎ道場へ。すでに13:00になりそう。少し遅れてセミナー開始。
 
ブダペストセミナー 3日目
 集合、挨拶
 射込み稽古
 初心者ゴム弓・素引き、巻藁発射
 弓具、講義
 Katana取材・撮影
 学生演武
 集合、挨拶
 
 
時間にルーズである。元剣道連盟会長のバダディ氏(80歳くらい?)が空穂と征矢を見せてくれる。ホフ氏と私は、Katanaマガジンの取材を受ける。2年前にも取材を受けた。会ったことのある柔道家の取材の人とカメラマンが来る。アンドレアが通訳してくれたが、(ごめん!)アンドレアの日本語がわからない。結局、英語になった。昨年のセミナーに関する記事も記載されていたようで、マガジンを1冊いただいた。昨年の研修生たちにも紹介したい。

セミナー終了。武弓会の皆さんのサポートに対して心より感謝するとともに、ブダペストの弓道、そしてハンガリーの弓道が発展することを祈り、将来はハンガリー弓道連盟の設立と国際弓道連盟への参加を期待し、お礼の挨拶とした。武弓会Tシャツ、本2冊。武弓会キーホルダーをいただいた。記念撮影。
皆さんと挨拶し別れる。
アチラハウスに戻り、ホフ氏とマーチン氏はロベルトの車でウィーンに向かうので、別れの挨拶。女子2人はマリアさんが、アンドレアの家まで送ってゆく。アンドレアの家で最後の晩餐だ。ISGが今日からアチラハウスへ。INO氏、ISG、アチラと歩いて近くのレストランに行く。この辺はあまり良いレストランがないが、ここなら良いと、レストラン「パスカル」へ。女子を送ってくれたマリアもレストランで合流。おいしい赤ワインと、たいへん柔らかくおいしいステーキをいただいた。パリンカも食前、もちろん食後にも。アチラも我々も冗談を飛ばしながら、最後の夕食らしい、おいしく楽しい夕食であった。INO氏、ISG、私も皆満足。セミナーから解放され、リラックスして、ちょっと飲み過ぎたか? こと旅で、最大に酔っぱらった。アチラをご招待のつもりが、やはり、今回も出遅れた。すでに支払いは済まされていた・・。
その上、アチラからはパリンカとSHT、NTKにもプレゼントをもらった。学生達もプレゼントをもらったようだ。今年もまた世話になりっぱなしだ。3年後くらいに日本へ来たいと行っていたので、その時は大いにもてなそう。
 
2月15日(金)
5:30起床。ようやく5時間ぐっすり寝た。6:20アチラとマリアが来る。10分あるからと、お茶をいただいて、出発。ちょっとあわただしい。アンドレアからパリンカとチョコ?をいただく。7:00バス発。
9:40ウィーン空港着。ブランコが来てくれていた。カフェーで休む。交代で買い物へ。ブランコと現状の問題点、将来の話、海外研修の改善点などを論議。剣道班も空港に到着。カフェー53ユーロ。各自に100ユーロを返却。
11:30チェックイン。弓・矢筒も問題はなかった。追加料金もなかった。オーストリアはスキー客を期待し、長い荷物には多めに見ているのかな? 問題発生!INO氏の席がない! 我々のチケットはリコンファームが自動的?になされていて問題はなかったが、INO氏のチケットだけ、「乗る前にシートを確認してください」とのこと。オーバーブッキングだ。INO氏のチケットは後から手配したのでチケットの種類が違ったのだろう。
ブランコと別れ、出国手続きへ。INO氏の席、「ビジネスか?」と期待高まるも・・、「ソコマデ、オーバーハ、シテイマセン!」と日本語でオーストリア人アテンダント。結局、真ん中辺の席に押し込められた。
定刻に出発。機内ではぐっすり寝た。成田には定刻より20分くらい早く到着。武大バスに乗る。
剣道班は、学生がスリにあったり、同行OBがバッグを忘れたり、若干のトラブルもあったらしい。まあ、今回は我々は何もなかった方かな? また、今回は観光が少なかった分、費用もあまりかかっていない。学生も小遣いをあまり使っていないだろう。18万徴収し、学生には4万円分を返却したので、実質14万で研修ができた。
さて、今年はどうだったであろう? 学生達は満足してくれたであろうか? 何か感じてくれたであろうか? 研修の成果はあったものと思うが。
 
 
2月21日(木)
レポート提出期限。
提出者にはCD-Rを渡す。
 

※最後に、
今回の研修で御世話になった方々へ心から感謝申し上げます。学生達をケアしてくれてありがとう。
学生にとって、忘れられないすばらしい思い出となったことと思います。

皆様の支援に助けられ、無事「海外研修(弓道班)」を終えることができました。
来年の学生、6名が希望しています。経済的な問題をクリアしなければならないので、最終的な人数は9月末でなければわかりませんが、来年の研修もウィーン・ブダペストを訪問させていただきたく思っているので、今回に懲りることなく、よろしくお願いいたします。

どうもありがとうございました。
 
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2008旅後の手記:
 
・学生達のふだんと違う一面をうかがえて、私も有意義であった。
・この数日間、感じたことを大切にしてほしい。
・自分を大切にしてほしい。人に対する思いやりを大切にしてほしい。
・レポートはもう少し、感じたことを書いてほしかった。
 
  
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メモ:
・今年もアチラにお世話になりっぱなし
・自己評価:学生企画を加える必要。
 
 
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教訓
・コミュニケーション能力を鍛えよう。話せないなら、違う方法で何とかしよう。
・情報の提供は大切。
・日本の文化的な教育(指導)は必要。受け止めるかどうかは受け手側の問題。
・パスポートはしっかり管理しよう。
 
 
 
 

 
 
 
 
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