竹取物語など
 
 
平成11年1月10日
 21:00 SAB荘着(KOY社長、SAT矢師、BAB弓師、KEB矢師)
平成11年1月11日(月)
 07:30 準備  YAT市にて竹取
 17:00 終了
平成11年1月12日(火)
 07:40 準備  YAT市にて竹取
平成11年1月13日(火)
 07:40 準備  SAB町にて竹取
 16:30 SAB荘発
 18:00 KAS帰着
 
 
 
竹弓について:
 
 定規をあてて節の間隔を測り、弓になりそうな竹を選ぶ。
 使える竹には紐で印をし、切るべき下部にのこ目を入れておく。分業。
 できるだけ下から取れたほうがよい。
 上になりすぎると肉うすで、節間がそろっても使い物にならない。
 肉薄だと火入れしたときにすぐ焦げる。
 下から5節目あたりから切るのが限界。
 竹弓用竹はビールビンよりひとまわり大きい位の竹を切る。(結構幅がある)
 目通りの高さの節の間隔を見て、選ぶ。
 9節分を残して切る。
 3日で300本位を切る予定。(実際には400本以上取れた)
 傷がつくと青竹の時には気づかなくても乾燥し火入れを行うと傷が浮かび上がってくる。
 入木になるためには上弭の右肩が低い方がよいであろう。(矯正する場合)
 3年位の竹を用いる。(2年から4年、5年)
 色で年数を見分ける。1年竹は青く、根元に皮をかぶっている。
 若い竹は肉が薄い。
 9節取った以外の竹は適当に切り、枝を払っておく。次に入るときに入りやすいように。
 1所に集め、十字ナタで4つに割る。
 目通りを弓に使用する。脇竹は昔はひごなどに使用したが今は捨ててくる。
 まっすぐなら脇竹も使用する。弓師により脇竹も使用している。
 現在は、ひごにはモウソウ竹を使用している。 
 4つに割った目通りの竹は節を落とし、2枚づつ弓ふくろに入れて持ち帰る。
 ペアごとに番号をふっておく。
 外竹、内竹には同じ1本の竹を使用したほうが節が合うのでよい。
 傷がついたものは組み合わせて使用することもある。
 持ち帰って、6ヶ月間天火で乾かし、夜はビニールシートをかぶせ、夜露にぬれないようにする。
 表裏ともに天火に当てるのか?
 次に火をいれて油抜きをする。
 KOYでは油ぬきできる機械を導入。
 次にある程度削り、火入れをする。内竹は焦がす。
 ひご、側木とともに接着し、半年枯らす。
 側木は櫨の木がよいが、今はいろいろ使用する。粘りのある木ならよい。桜などを使用。
 現在は外材も使用。
 竹の節は高くないほうがよい。見た目?
 張り台にかける。約1週間。
 目とおりの見分け方は、節の部分が、交互に広い、狭いとなっている面が目とおりになる。
 また、少し膨らんでいて、痕跡がある。
 脇竹は節の部分が等間隔。
 脇竹は左右交互に曲がっている。目通りの竹は上下に交互に波打つ。
 入木にするには右側内竹外竹ともに削る。少し削って様子を見る。
 楔の打ち方は弓師によってぜんぜん違う。
 川の側の竹は水を吸っていてあまりよくない。
 水を吸い上げないうちに切る。(冬場)
 水を吸い上げると虫が入りやすい。 
 
竹取報酬:交通費5k円。藤放しを1張作ってくれる。
 
 
竹矢について:
 高価だが蓖麻子油が一番よい。つばき油もよい。その他胡桃油。
 しかしあまり効果はない。布で拭うのが一番よい。
 矢先方向へ拭くのがよい。折れないように。
 削りは節方向にはしない。食い込むため。
 上下入れ替えながら削る。
 節の部分が火が入りにくい。節のすぐ上が焦げやすい。
 節の間隔により12種類に分ける。
 使用できるのは3分の1。3分の1は数矢。3分の1は次の年にまわす。
 重い矢は巻き藁矢にまわす。
 重い矢を作るのはむつかしいことではない。
 八角は削りは難しくないが、狂うので厄介。
 ふしぬきは釣り合いをいれていない証拠のため。しかし、釣り合いを入れてからでも可能。
 自分で竹を取りに行かず、購入した場合は、3割程度しか使用できない。
 数矢は薄皮をとるだけで使用する。
 矢竹も定規をあてて取る。
 根元は通常少し曲がっている。
 3尺5寸のもと竹で11から13匁程度を矢に仕上げる。
 爪の上で押しながら廻すと曲がっていてもカタカタならない。
 1年目の竹は葉が1枚、2年竹は2枚、3年竹は数枚で皮に汚れがでるので、それで見分ける。
 春出た竹は次の年の冬に取れる。2年竹とは正確には1年半で取れるもの。
 水分を吸う前に刈り取る。冬。 
 若い竹は火を入れると膨れる。古ければ縮む。
   
 
KEB氏の話のメモ:
 弓道人口が増えれば、職人希望者も増える。
 収入の保証があれば、職人は増えるが、保証がないので職人になろうとはしないのではないだろうか。
 
 
 
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